私、よしざわえりは、30年以上にわたり薬剤師として、病院・薬局・在宅の現場で働いてきました。
その中で痛感したのは、「過剰投与が日常になっている」という、あまりに深刻な実態です。

必要以上の薬が処方され、副作用に苦しむ患者も少なくありません。
本来なら防げたはずの医療被害——そして、膨らみ続ける医療費。

この“ムダ”を見直せば、年間数兆円規模の医療費削減も夢ではないのです。

 

医療を良くすることは、未来を守ること。
私は現場の声をもとに、今こそ真の医療改革に取り組みたいと考えています。

【よしざわえりの政策提言】

 1.処方の適正化で薬を減らす!

 1.提言の趣旨

  本提言は、日本の医療費高騰の一因である不必要な薬剤処方の削減と、服薬における患者の自己決定権の保障を目的とするものです。医療の現場では、患者本人が薬の内容・目的・副作用について十分な説明を受けないまま、処方薬を漫然と服用しているケースが多く存在します。外科治療や抗がん剤治療では当たり前の「インフォームド・コンセント」が、内服薬には適用されていない現状は、重大な課題です。

また、エビデンスがない薬、漫然と継続される処方、同じような効果の薬が重複処方される現状も早急に改善すべきと考えます。
本提言では、薬剤費の適正化と患者主体の医療実現に向けて、以下の政策を提案いたします。

2.提言の背景

- 日本の医療費は年間45兆円を超え、薬剤費がその5分の1を超える。
- 高齢者の4人に1人が6剤以上の薬を服用しており、重複・長期投与が深刻な健康被害を引き起こす。
- 医師と薬剤師による薬の説明が形骸化し、患者が内容を理解しないまま服用している。
- 高齢化が進む中、医療財政の持続可能性の観点から、薬剤の適正使用は不可欠である。


3.提言内容

 ① 内服薬におけるインフォームド・コンセントの制度化

- 薬剤の必要性・作用・副作用・服用期間・費用を説明する義務を制度化
- 薬剤師の服薬指導を電子記録し説明の有無を可視化
- 患者の服用選択の権利を保障

② 重複投与・漫然投与を防ぐAIの全国導入

- マイナンバーと電子カルテを連携し、処方履歴を一元管理
- 重複や長期処方に自動アラートを表示し医師へ通知、強制力を持って処方見直しを促す。

 ③ 保険適用薬剤の見直し

- ビタミン剤・湿布薬・漢方などの保険適用基準を再評価
- 説明と同意がない薬の保険除外の可能性を検討

4.期待される効果

- 年間2~5兆円規模の薬剤費削減
- 高齢者のポリファーマシー是正、副作用リスクの低下
- 服薬遵守率(アドヒアランス)の向上
- 医療者と患者の対話の促進、満足度向上

5.提案者の立場

薬剤師として30年以上、病院・薬局・在宅医療の現場に立ち、「なぜこの薬を飲むのか分からない」「薬が多すぎる」という声を数多く聞いてきました。また、飲まれずに廃棄される薬が年間数百億円規模という現実も目の当たりにしてきました。

多剤投与による副作用によって新たな疾患を招き、高額な治療薬が必要となるケースも散見され、薬を減らすことでこういった悪循環を防ぐことができます。
薬を減らすことは、医療費削減だけでなく、患者を守ることにもつながります。


6.結語

持続可能な医療制度を守るために。
すべての患者が納得して薬を使える社会を実現するために。
いま、内服薬にもインフォームド・コンセントを。
医療を「減らすことで守る」改革へ、一歩を踏み出しましょう。